2014年2月18日火曜日

川口 昌浩(カワグチ マサヒロ)氏

川口 昌浩(カワグチ マサヒロ)氏 = 通称:ぐっちさん

この方、現在も仕事をしているメンツの中で、一番古い付き合いなんだけど、年齢も近くて、音楽の趣味もよく似ててで、現在はもう無い「赤坂・SOL(旧フリー・ポート)」スタジオ時代は、日本・海外での夜遊びも含めて、色々ご一緒させて頂きました。


この方の「テクノポップ好き」と言うか「テクノ・ヲタク加減」は業界では有名な話しで、あの時代のテクノポップを聞きまくってて、打ち込みでの録音が始まった初期からキャリアを積み、なお且つ「フルオケ・全生の一発録音」にも対応出来る数少ないエンジニアの一人です。

そのSOLスタジオには、SSLのGシリーズSONYの3324(後に3348)等のレコーディング・スタジオにある物は全て有ったですが、その他に(恐らく)シンクラビア以外の当時発売されていた(高級)シンセが、ほぼ全部常備。「出ない音色は無い!」と、言う位な機材量でした。


更に、スタジオが空いている夜中は、ほぼ自由に使い放題!

当時は、自分も含め作家さんは「書き譜」で譜面を持って行って、スタジオで「マニピの方に打ち込んで貰う」と言うスタイルで仕事をしていたんだけど、当時、ぐっちさんは「マイQX-3(ヤマハ・MIDIシーケンサー)」を持っていて、その「夜中のSOLスタジオ実験室」で、「これ、作ったの!」と、世界の高級シンセで再現する、全打ち込みの「YMOの”ライディーン”」と「ハービー・ハンコックの"Rock it"」を聞かせて貰った記憶があります。聞いた感想は「(当然)ヲタクぅ〜!」(笑)


オリコンチャートの1位〜20位までの8割位を、当時フリー・ポート発信で叩き出してた時代でした。


松本社長、所属していた鷺巣詩郎氏船山基紀氏、故・助川(マニュピレーション)氏のご好意だったのですが、その時代に「夜な夜な色々実験した」のが、現在に至るまで、自分の仕事の肥やしになっていると思います。


アレンジャー歴も無駄に長いので、色々なエンジニアと仕事しましたが、彼を超えるスキル・感性を持ったエンジニアには、まだ会った事がありません。

音楽に携わる者として「育ち」もそうだと思うけど、恐らく「先天的に耳が良い」と思います。

まぁ、アレンジャーの言う「こだわり」なんて「結構どうでもよい事」だったりするんだけど、そう言う細かい事にもちゃんと対応してくれて、皆が納得する音に必ず仕上げてくれます。

例:
「このオブリが聞こえない...」とか「ローエンドがどうのこうの...」とかね。


今回の自分のアルバムでも、色々と協力して頂きました(^^)




2014年3月12日の発売です。
松井寛/東京女子流 「Mirrorball Flare/Royal Mirrorball Discotheque」

川口さん本人から2点訂正が...(2014年2月18日加筆・修正)

[1]
  (正)SSL Eシリーズ
  (誤)SSL Gシリーズ

[2]

  (正)千のナイフ(坂本龍一)
  (誤)Rock it

...でした。