2014年1月31日金曜日

ソロ出します <その1>


ここ5~6年前位から、国内外の音楽的に影響を受けた方や、過去に音楽を一緒に作った方、高名で他分野だけど割と気になってた方々が他界すると言う訃報が相次ぎ、物心がついてから今の今まで、相当ダラダラと生きて来た自分でさえ「死」についても考える様になり、否応なしで「死生観」を頭の一部に置く様になりました。

...と言っても、日頃の行いを正すとか、何か健康に気をつけるでも無く、そこら辺は「漠然と音楽の神様任せで」と言うスタンスは変えずに、もうそろそろ「(死ぬ前に出す)ソロを作る用意」をしようと思いたちました。
予算と時間を考えると用意に1年位、実際作業に入って3〜5年位掛かるかなぁ〜って、ボアっとなんとなく思っていました。

いま作るなら...
現代音楽にまたがる物1枚」と
「ポップスにまたがる物1枚」かな
...っと。


余談なんですが、現代音楽と言うカテゴリーに入る物ってって、自分とってはポップスやJazzなどの「表の音楽」と同じ位に、ドキドキする音楽なんだけど、どうも世の中はそうじゃないみたい。
自分の周りで調査した感じでは、極一部のクラシック・ファンと音大生(現役・卒共)がメインのリスナー。
「音」と言う物に対して、商業的な結果を求めず色々なアプローチが許される唯一のジャンルだと思っているんだけどね。
「現代音楽」的な視点(?)で「音」とか「音楽」を見ていると、冷静に「ドミソの呪縛」ってコワいなっと。高校の時位に、生半可にライヒとかクセナキスとか聞いちゃって、そう言うジャンルがあるって知っちゃったから(ある意味)疑問を持たずに音楽を作る事が出来なくなりましたが..w



(さておき)
自分だけじゃ出来ない事も多いので、公私で付き合いのある近い人達に、雑談がてら「手伝ってね~」的な話しを時々していて...

その中の一人、DJの木村コウ氏と、呑気に恵比寿・ウエスティンのラウンジで、ケーキを食べながら話ししたのが3年前。

表の仕事の合間を縫って、一つ一つの曲を完成させるでも無く、曲のアイデア・スケッチ的な物を「時間が出来たら作り~時間が出来たら作り」で、都合15~6曲を作り置きしている状態に。


それが、昨年の夏終わり位に、東京女子流担当のavex佐竹さん(通称:S竹さん)から、次のツアーの名前を「Royal Mirrorball」を冠したツアーにしたいと相談が。

(あら、我社の名前を宣伝してくれるのねぇ~)と内心喜び。
「それじゃ、そのタイミングで被せてソロ出しちゃおうかなぁ~」と、その時は相当軽い流れで話しは終わっていました。



(暫くして)

「ソロやるから手伝って~」と伝えていた中の一人、与田春生氏と別件で打ち合わせしている時、自分のソロの話しになり...

与田(氏)
「ところで、まっつ(と与田氏から呼ばれてます)。このソロってどこから出すの??」

松井
「へ?アレンジャーのソロなんか、どこも出さないと思うから、自分でプレスしちゃおうかと思ってるけど...w
「ただ、(ソロに)参加した人の印税の払い出しとかあるから、窓口になってくれそうな出版社には、話ししに行こうと思ってるけど...

与田
「あそ。じゃぁ、女子流のツアーに自分でダンボール持ち込んで、そこで自分で売るの??」

松井
「あ″

...と言う、冗談みたいなやり取りの後、与田氏の提案で、まずはavexの佐竹さんに相談する事に。

与田氏主催の渋谷のユニバーソウルスタジオで、与田氏、佐竹さんとを交え話しをして、晴れてavexより発売する運びになりました。


当然、発売日が決まると逆算してマスターの納期が決まり、全て未完成で途中だった「それぞれの曲」を完成に向けて作業しだすと難題多数。

まぁまぁまぁ、自分の事になると「スパっ」と決めれないし「ダラダラ」と進まない事に『イライラ』。

別に手を抜いているって話しではなく、他の人のアレンジや曲を作る時は、例えば「音色Aにする?」それもと「音色Bにする?」って判断が必要な時、やってみて即決でどっちかに決めて来たんだけど、こと自分の話しになると「あ、時間あるから、後で決めよう~」と、悉く保留にしていた事が裏目に出てしまい...

「悩みに悩む」→
「どうしよう!?」→
「無駄に時間が経つ」→
「焦る」→
「それに落ち込む」

…のループ。

自分が関わったアーティストの方々が、自分(達)で判断して物事を決めて、一つ一つ前に進んでいる事自体「凄い事だなぁ~」と、身を以て感じました。

関わったアーティスト・スタッフの皆さん、電話やスタジオ等で(軽い口調で)「自分、待てない性格だから、早く決めて~」と、心無い言葉で急かせた事を本心よりお詫びしますm(__)m

加えて、メーカーから出すとなると、音源以外で決めなきゃいけない事も沢山あるって事も、否応無しに降り掛かってきて。<ジャケのデザイン、アルバムタイトル、クレジットなどなど...ねっ>


20歳代の頃、ゲリラ的に自費で12インチを作って売ったり、それが海外でライセンスで単発で出たりした事は何度かあれど、同じく20歳代前半に、AlfaZaZaから、半分企画物っぽいリーダー作のアルバムを作って以来、軽く20数年ぶり。


プロモーション上、早く決めて欲しいと言われたアルバムタイトルも、最初冗談で...

(完全にその場の受け狙いで)
「あ、それじゃ、冨田(恵一)さんの『冨田ラボ』に対抗して『松井病院』(笑)」


...と、冗談で言って、すっかり忘れていたアルバムタイトルが「もういい加減決めないと本当にマズい」って時期に差し掛かった所で「候補に急浮上」。

佐竹さん
「『松井病院』ってアルバム・タイトル、相当インパクトあると思うんですがね...w

松井
「いやいやいや。ないでしょw
「つか、その前に、冨田さん怒ると思うけど..(汗)」

...と言う、これまた冗談みたいなやり取りの後、なんとか決まりました。



そう言う訳で、
今回も相変わらずドタバタしています。

次回に続く...
<その2:変な曲入っててゴメンなさい>

2014年3月12日の発売です。